自分らしさを伝えるディスプレイとは?色や高さ、テーマの考え方

陳列のコツ

ハンドメイドイベントで「わあ、かわいい」と立ち止まってもらえるブースには、作品だけでなく“見せ方”にも工夫があります。どれだけ丁寧につくった作品でも、ディスプレイがごちゃついていたり、テーマが曖昧だったりすると、なかなか目に留まりにくいんですよね。

この記事では、わたしが実践している「色・高さ・テーマ」を意識したディスプレイづくりのコツを紹介します。

カラーとテーマをそろえると統一感が出る

ディスプレイを考えるとき、まず決めておきたいのが「テーマ」。作品の雰囲気や世界観に合わせて、ブース全体のイメージを固めておくと、色選びや小物選びがしやすくなります。

ナチュラルテイストなら生成りやベージュを中心に、かわいらしい雰囲気なら淡いピンクやミントグリーンなど、色味を3色以内に抑えるとまとまりが出て、統一感のある印象に仕上がります。

また、ディスプレイに使う布や什器の素材感もテーマと合わせると効果的です。木製の棚やかご、リネンのクロスなどは、やわらかい空気感を演出してくれます。派手な装飾をしなくても、「自分らしさ」が自然と伝わる空間をつくることができますよ。

高さに変化をつけると視線がとまる

平らなテーブルに作品を並べるだけでは、どうしても目立ちにくくなってしまいます。そこで大事なのが「高さの変化」。高低差をつけることで視線に動きが生まれ、作品ひとつひとつに目が届きやすくなるんです。

たとえば、箱を裏返して台にしたり、小さな棚やラックを使って段差をつくったり。手軽な方法としては、紙製の箱にクロスをかけて即席の台にするだけでも効果があります。小さな刺繍作品などは、目線の高さに合わせて少し上げてあげると、立ち止まった方にも見つけてもらいやすくなりますよ。

わたしはいつも、自宅で仮のディスプレイを組んでから本番に臨んでいます。高さと動きのあるブースは、作品の魅力をしっかり届けてくれると感じています。

小物や小さな工夫で「らしさ」を引き出す

自分のブースに「らしさ」を加えるためには、ほんの少しの工夫が効いてきます。たとえば、名刺やショップカードのデザインをディスプレイと同じ色味にそろえたり、作品と関連するモチーフの小物をそっと添えてみたり。季節感を取り入れた飾りも、雰囲気づくりに役立ちます。

春ならレースやお花、冬なら毛糸や小さなライトなど、ほんの少しの要素で印象が変わります。

さらに、作品の使い方やサイズ感を伝えるために、説明カードや着用イメージの写真を置いておくと、購入につながりやすくなることも。わたしは実際に、ミニ刺繍をブローチやインテリアとして使った写真をカードにして置いています。

ブース全体を“作品”として仕上げる感覚で、小さなところまで丁寧に整えていくと、自分のものづくりへの想いも自然と伝わっていきますよ。